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音大生が日々の生活を科学的な視点で眺めるブログ

良い性生活はいい睡眠のもと

今回は性生活と睡眠の関係性について科学的に解説します。

 

オーガズムの効果

そもそもオーガズムには2つの効果があります。

  1. 睡眠の質向上
  2. 免疫力の向上

主にこの二つの効果が得られます。ラブホルモンや幸福ホルモンと呼ばれるオキシトシンも分泌される事で睡眠前によりリラックスできます。

 

セロトニンを分泌させる

セロトニンは眠気を促す非常に重要なホルモン。オーガズム後から瞬時に分泌される為、非常に効果的。セロトニンは抗ストレス神経伝達物質として強力な役割を果たす。不必要なストレスを感じるとそれが気になって眠れないのはよくあること。それを改善するのに効果的だと言えます。

 

睡眠阻害ホルモンを減らす

バソプレシンもオーガズムによって分泌されるホルモン。睡眠の質を高めるのにも役立ち、更には睡眠を妨げるコルチゾールレベルを低下させる。バソプレシン視床下部で分泌されます。オキシトシンと並び、心を休める効果があるのでこれもまた快眠に良い影響があります。

 

まとめ

つまり、寝る前は脳の興奮状態を抑え、リラックスさせる事が重要という事です。ドーパミンが分泌される仕組みは前回解説しましたが、簡単にドーパミンは分泌されてしまい脳が興奮状態に移行してしまいます。

睡眠の科学 スマホ断食で快眠へ

皆さま2日間お休みしてしまい申し訳無いです、風邪と多忙でやられてました。

 

はじめに

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今回は睡眠の科学・第3回です。スマホやパソコン、テレビなどのブルーライトやホルモン関係で私たちの睡眠はかなり悪影響を受けています。なのでそれについての基礎知識と対策を解説します。

 

ブルーライトを浴びると寝れなくなる理由

皆さんは普段どのくらいスマホを使いますか?僕はLINEとメールは少ししますが後はSNSもゲームもやらないです。ノートを作るのに使うくらいと、このエントリを書くときくらいしか使わないです。そこで、皆さんご存知のブルーライトのによる睡眠への悪影響を解説します。

スマホやテレビ、パソコンから発生するブルーライトですが、なぜ危険なのか分かりますか?ブルーライトにはコルチゾールというホルモン分泌を促す効果があります。このコルチゾールは日中の活動には必要ですが、夜になるにつれだんだん減少している必要があります。

というのも、コルチゾールが減ると反比例で眠気を促すセロトニンが分泌されるからです。本来はセロトニンが分泌されるべき時間帯に、スマホを見ることでコルチゾールが分泌、セロトニンが抑制、不眠、という悪循環に陥るわけです。

 

快眠は夜のネット断食から

ちょっと思い切った見出しです。が、本当にこれはすぐ出来てすぐ効果を実感できます。前回カフェインの門限は2:00PMだよって話をしましたが、

  • 全てのネット利用できるディスプレイ付き端末は20:30以降一切遮断しましょう。

これを言うと多くの人は仕事の連絡が、等と言います。しかし僕から言わせれば、就業時間後に緊急の連絡をしないといけないような仕事の仕方や、相手の時間を無視して連絡するような人と仕事をしている事の方が問題です。

確かに仕事は大事ですが、それ以上に家族や友人、さらには自分自身時間を大切にしてあげましょう。

 

目覚めスッキリ、やる気を向上させるスマホの使い方

ここまでブルーライト、ネット環境の害を話しましたが、スマホの上手な使い方も解説します。

ここまで読んで下さった方ならブルーライトによって分泌されるホルモンが何かわかると思います。そのホルモンは激しいウェイトトレーニングや良い睡眠から目覚めた時に正常に分泌されます。これらでコルチゾールを増やすのは時間がかかります。手っ取り早くコルチゾールを分泌させるにはどうすればいいの?って事ですね。なので、

  • まずベッドからガバッと勢いよく飛び起きます。そしてスマホで読書をしたり、ニュースをみたり英語の勉強をしてみましょう。5〜10分でも充分です。

これをすればコルチゾールの分泌が促されだんだんと日中の活動力の源をブーストさせていけます。

まとめ

本当はドーパミンオピオイドの影響も解説したいのですが、分厚い本1冊くらいの文字量になるのでまた今度にします。とにかく、ブルーライトを浴びれば睡眠を害されますし、さらに大した事ないメールばかり返していても仕事の成果も上がりませんし時間(=寿命)を奪われます。思い切ってネット・スマホ断食してみましょう。

睡眠の科学 カフェイン摂取の取説はこちら 

今回からは睡眠に関する科学についてやっていきます。今回はコーヒーなどに含まれるカフェインの使い方を解説します。
睡眠の科学は初回記事を読んでからだといいかと思います

 

はじめに

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カフェインの取説ということでやっていきますが、皆さんはコーヒーをよく飲みますか?疲れた時や眠い時に飲むコーヒーはじめエナジードリンクなどのカフェイン入り飲料は正しい使い方と知識がないとかなり睡眠に悪影響なのでぜひ見ていってください。

 

カフェインをとるとなぜ疲れが取れるのか

前回解説した異化作用を覚えていますか?この異化作用にはアデノシンという物質が溜まることも含まれています。本来僕らの脳は疲れないようにできているのですが、アデノシンが溜まると疲れたと錯覚してしまいます。アデノシンの溜まり方のイメージは、脳にアデノシンと同じ形の受け皿があり、そこにカポッとはまっていく感じです。

これが繰り返されて私たちは疲れたと感じるわけです。しかしこのアデノシンとカフェインは構造が非常に似ています。その為、カフェインを取ると本来アデノシンが入るところにカフェインがはまっていくのです。これでアデノシンが溜まりにくくなり、疲れを感じにくくなるのです。

昼寝+コーヒーで午後を乗り切る

昼寝とコーヒーを組み合わせることで両方の効果をさらに上げることができます。それがコーヒーナップというテクニックです。昼寝は夜の睡眠の1時間分くらいに効果があるといわれています。それは午前にたまったアデノシンを減らす効果があるからです。そこでカップ半分くらいのコーヒーを2分以内に飲み干しましょう。こうすることで昼寝の間にアデノシンが減少し、カフェインとアデノシン受容体の親和性が働き、すっきり目覚めて午後の疲れやすさを解消してくれます。

ただし、昼寝は15分から20分以内にしてください。そうしないと熟睡してしまい起きるときの寝たりなさと夜の寝つきにくさが増えます。この15~20分はカフェインが効いてくる時間でもあるのでお勧めです。

 

カフェインの門限は午後2時まで

そもそも疲労回復目的でカフェインを取る事をお勧めしません。理由はカフェインの分解は個人差がるからです。カフェインは約6~8時間で半減期に達します半減期は取り込んだ量の半分になる状態です。つまり、半分は夜まで残っているのです。カフェインは日中の活動を促すコルチゾール分泌を手助けしています。つまり夜まで残っていると睡眠に必要なメラトニンが正しく分泌されなくなってしまうのです。

なので遅くても2時以降にはカフェインを取ることをやめましょう。

それでもカフェインを取るメリットってあるの?

疲れにくくさせる以外にもカフェイン自体のはメリットがいくつかあります。

  • 筋力トレーニングの効果向上
  • 肝機能向上
  • 午前に摂取するのであれば活動力の源であるコルチゾール分泌の促進。
  • 副腎アドレナリン分泌促進

 

まとめ

つまりカフェインは朝か昼前までに取りましょうということです。メリットもありますが使い方を間違えれば依存になることもあります。結局、その日の夜カフェイン取りまくって頑張っても、前回解説した通り、次の日の悪影響がでかすぎるので全く意味ないどころか逆効果ですね。門限を守るも守らないは自由ですので、皆さんの生活がよりよくなることを願っています。

参考

Sleep Smarter: 21 Essential Strategies to Sleep Your Way to a Better Body, Better Health, and Bigger Success

ストレスが健康に悪影響を与えるのはウソだった ストレスとの正しい付き合い方

今回はかなり衝撃の事実となりますが(僕だけかも)、ストレスが不健康に繋がっていたのはウソだったって事が分かってしまったので解説します。(睡眠の科学についてやる予定だったのですが時間の都合でためてたエントリになります。次回から睡眠の科学に入ります。このエントリもかなり重大なことに触れてるのでご勘弁。)

 

はじめに

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今回はストレスと健康の関係性に話します。で、ストレスを日本語でどう解釈すればいいかと言うと、「理不尽」とかだと思います。あとはまぁ色々ありますが、ストレスはストレスですね。という訳で見ていきましょう。

 

ストレスを悪と思った人は死ぬ!?

皆さんはストレスが溜まると不健康になると思いますか?ちなみに僕も不必要なストレスは精神衛生に良くないしできるだけ避けようと思ってました。

3万人を8年間追跡調査してみた

この研究ではアメリカの3万人を8年間に渡り追跡しました。そこで、「昨年、ストレスを感じましたか?」と質問しました。質問は複数で「過度なストレスですか?」とか「ストレスは不健康と結びつくと思いますか?」とかも質問しました。質問によって

  1. ストレスを感じたし、ストレスは不健康になる
  2. ストレスを感じはしたけど不健康とは結びつかない
  3. あまり、またはまったくストレスを感じない

の3グループに分けたって事ですな。

 

調査結果

追跡調査の結果、

  • ストレスを感じていた人の中でストレスによって死亡した人はなんと46%にもなりました。

しかし、この46%の人達は「ストレスは、健康に悪影響だ」と思っていた人達だけだったのです。

 

さらに、

  • ストレスを感じたけれど健康に悪影響かは分からない、と答えた人たちはストレスを感じてない人と同じかむしろ健康的でした。

 

ストレスを悪だと思うと血管が縮む

今まで、ストレスは風邪から心血管疾患に至るまでに悪影響を及ぼすと考えられていました。

ストレスを感じた時、

  • ストレスは健康に悪い
  • ストレスはチャンスだ

の2通りに感じ方を選べます。前者を選んだ人達はストレスを感じた時になんと血管が縮んでいたのです。そして、後者を選んだ人は血管に異常は見られませんでした。それどころか幸せや幸福を感じた状態と非常に似ていたのです。

 

幸せだと感じるのはストレスホルモンのおかげ

皆さんオキシトシンというホルモンをご存知ですか?昨今かなり話題になり、知らない人はいないのではというほど有名です。このホルモンはラブホルモン等の俗称があり、幸福感を感じた時に分泌されるホルモンです。

しかしこのホルモン、実はストレスホルモンなのです。私達が幸福を感じれていたのは、ストレスホルモンのおかげだったということですね。

 

まとめ

つまり、ストレスは本来健康に害なんて無かったという事です。今まで沢山の健康心理学者などがストレスは健康に害があると言ってきましたが、その考え自体が健康に悪かったのです。

年間ストレスによって死亡する人がいましたが、その人達は今までの科学を信じてた故だったということです。

参考:

TED Talk URL
via TEDICT (http://itunes.apple.com/app/id537961396?mt=8)

ケリー・マクゴニガル: ストレスと友達になる方法
http://www.ted.com/talks/lang/ja/kelly_mcgonigal_how_to_make_stress_your_friend.html

睡眠の科学~私たちはなぜ眠るのか。そして睡眠は人生をコントロールする~

今回からは睡眠の科学と題しまして睡眠について解説していこうと思います。

「人生の三分の一は寝ている」と言われていますが、それは果たして本当なのか。睡眠を変えれば人生は変えられるのか、科学的に解説していきます!

 

はじめに 賢く眠れ

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今回からは睡眠の科学という訳ですが、具体的なテクニックは次回からにしようと思っています。というのも、いくらいい睡眠のとり方を知っても、そもそも睡眠をとる理由を知らなくては効果が半減してしまします。なので今回は睡眠の重要さに触れていこうと思います。それではどうぞ。

 

何時間眠ればいいかの正解はこちら

よく睡眠は8時間とりなさいとか、4時間眠れば十分、みたいな人もいます。しかし睡眠は「〇時間眠ればいい」というものではありません。短時間睡眠で回復する「ショートスリーパー」もいれば8時間以上眠らないとすっきりしない「ロングスリーパー」ーもいます。しかしこの2つの睡眠タイプはそれぞれ全人口の10%ずつしかいないといわれています。残りの80%は「バリュアブルスリーパー」と呼ばれ、6~8時間の睡眠の幅で、眠りの質を高めてあげることで6時間睡眠に近づけることができます。おそらくほとんどの人がバリュアブルだと思いますので、最低6時間、多くても8時間睡眠を心がけましょう

ちなみに1日に10時間寝ていたり、椅子に座り続けていると全病リスクが跳ね上がるので気を付けましょう。

 

睡眠不足の悪影響って

前の項で6時間は最低必要だし、それも睡眠の質が高ければって話をしました。では睡眠不足が続いたり、徹夜してしまうとなぜいけないのかをご紹介します。

たった1日睡眠不足になると脳の前頭葉前頭前皮質グルコースが12~14%減少してしまします。この2つの部位は集中力や、意志力をつかさどっています。その分野のエネルギーが不足する時、判断力・意志力・集中力は飲酒状態と同じレベルまで低下してしまします。これらは生産性を落とすのに十分すぎる悪影響です。

いかに睡眠不足状態が良くないかもうわかりますね。

 

睡眠をする意味とは

私たちは日中頭を使います。仕事をしたり新しい知識を取り入れたりします。この時に脳には死滅した細胞や老廃物が溜まっていきます。そしてこれらが脳を疲れさせます。これを専門用語で異化作用といいます。ではこれらを排出したりリサイクルしているのがいつなのか、それが睡眠中という訳です。先ほどの逆で、同化作用が睡眠中に働きます。脳は睡眠中、約60%まで小さくなります。つまり脳細胞どうしの感覚が広がった状態です。同化作用では、グリンパティック系が活発になります。グリンパティック系はグリア細胞が活発になる事から名前が来ています。グリア細胞は睡眠中に日中の10倍にまで活動的になります。そして老廃物や死滅した細胞をを吐き出しているのです。

つまり、グリア細胞が正常に働く時間が短くなれば私たちの脳が老化するスピードが加速するのです。老化してもいいという人は構いませんが、それにより認知症アルツハイマーを引き起こし、仕事でミスが増えれば働けないどころか家族のことすらわからなくなってくでしょう。

 

まとめ

と、いうわけで、睡眠中には同化作用が働くよ、眠らないと飲酒状態並みに生産性が落ちるよってことを解説しました。なので次回からは「賢く眠る」ためのテクニックや知識を紹介していきます。今考えているのは食事法やダイエットにもなる運動、最終回には性生活との関係までご紹介しようと思います。それではまた次回。

参考文献

Sleep Smarter: 21 Essential Strategies to Sleep Your Way to a Better Body, Better Health, and Bigger Success

嫉妬との付き合い方3選 嫉妬すればするほどなりたい自分に近付く

今回も僕の尊敬するスタンフォード大学の健康心理学者ケリー・マクゴニガル先生の本から解説。

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はじめに

皆さんは嫉妬という感情をどう扱っていますか?多くの方が悪い物だと扱ってきたと思います。その結果できるだけ嫉妬しないようにしたり、そのまま放置していると思います。

嫉妬って今までは悪者扱いだったけど、本当は夢や目標達成に必要なんじゃない?って事が判明、さらに付き合い方を工夫すれば目標達成への近道になることも。

なので今回は、マクゴニガル先生の提唱する「嫉妬との正しい付き合い方」を3つご紹介します。

 

 

1つ目:自分が欲している物をしるサイン

この1つ目がかなり重要で今回はここだけ理解すれば十分だったりします。マクゴニガル先生は「ラジオで自分の心理学者を宣伝している人を見て嫉妬した。そして自分も本を書きたいという事に気付いた。」(その結果60万部の大ヒットセラーを叩き出してる)と言っています。

よく私達はお金がないと出来ないような遊びをしている人に嫉妬や羨ましいと言った感情を持ちます。しかし私達は、お金が欲しいのでしょうか、それとも遊ぶ時間が欲しいのでしょうか。

僕は遊ぶまでいかなくとも、自由な時間が欲しいなと思います。もし嫉妬する事があったら、その状況で立ち止まり、「自分が欲しいものって何なんだ?」「なりたい自分って何だろう」って考えてみましょう。それが夢へむかうエネルギーになります。

 

2つ目:信頼できる人に打ち明ける

ここからは嫉妬によってメンタルが落ち込んだり、モチベーションを落とさないようにする為のテクニックです。

前回の不安感の時にも出てきましたが、

 

rioblog.hatenablog.jp

 

嫉妬という感情がある事を自覚し、受け入れる事が大事になります。嫉妬によってメンタルが乱れたり、それにより行動力が落ちたら嫉妬の思うツボです。

そこで配偶者や家族、友人に打ち明けて自分が何に嫉妬しメンタルがブレていたのか自覚し受け入れましょう。

 

3つ目:心の底から祝福する

自分の同僚や友人が成果を上げた時、祝福できますか?。現代はSNSにより自分と同世代の人の成功をより認知しやすくなっています。それによって、自分も頑張るぞ!、となれば良いですが中々そうもいかない時があります。

そんな時こそ心の底から祝福してみましょう。他人が成果をあげたからと言って、自分が成果を上げるチャンスを取り上げられたわけではありません。

誰にも出来ないけど誰かに感謝されるスキルを身に付けようって話は過去にもしてます

 


rioblog.hatenablog.jp

 

ので、そちらも見てみて下さい。大事なことは嫉妬によって生活やメンタルを乱され目標から遠ざかってしまう事です。

 

おわりに

今回は嫉妬の感情との付き合い方を紹介しました。僕はたまに嫉妬します。というのもなりたい自分がある程度見えてるからこそ、そうなってる人を見ると羨ましく思ってしまうからです。しかしそこから逃げず、その都度なりたい自分を認識して欲しい物を見つめ直せるチャンスだと思っています。どこからともなくモチベーションと心の平穏を得て、さらに成果を上げようと頑張れます。

参考文献

スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール

 

rioblog式 速読術の話

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今回は珍しく書籍や論文をバンバン出して行く感じではなく、1日5冊〜15冊位の本を読む僕の「超・速読術」をご紹介しようと思います。

それではどうぞ

 

はじめに

そもそも、速読ってできるの?って話ですが、無理です。世間では速読やら瞬読などが流行っていますが、基本的に不可能で、理解度を落とすのでオススメしません。じゃあ今から紹介するのは速読じゃないの?って思うでしょうが、落ち着いてください。

僕の言う速読は自分にとって必要な情報を厳選・抽出して、理解すべきところを最速で理解するための読み方です。それでは具体的な方法をご紹介します。

 

速読できる本とできない本がある

速読はそもそもできる本とできない本があります。できる本は知っている事と知らない事の比率が半分ずつ位の本です。いわゆる50:50の法則です。知っている事が多すぎても、知らない事が多すぎても、「知ってるから頑張らなくていいや」とか「全然分かんないから諦めよう」と脳が能力に制限をかけてしまうのです。

なので、基礎知識を持ってる本や近い分野の本を読んだ事があるなら速読は可能です。新しい分野の本を速読したい時はその分野の単語帳や図鑑、基礎知識本を見ておくといいと思います。

資格勉強や語学系において「速読は」できないのでご注意。

 

本は5回読む

ここから速読の具体的なテクニックを紹介します。が、その前に、本を読む前にして欲しい事がいくつかあります。

読む速度は読書前に決まる

最初に帯を見ます。帯には大体章ごとのテーマが書いてあります。それを見て興味の向く部分を決めておきます。

次に、「はじめに」と「おわりに」を読みます。ここを読むと具体的な事はさておき著者が力を入れた部分、伝えたい部分が見えてきます。この段階を踏むと、はじめとおわりの間を埋めたいという知識欲が出てきます。これで脳みそは「新しい知識を得る」という準備が出来ます。(海外の本は謝辞として嫁や娘に感謝しがちで長いので読まなくていいです。)

最後に目次を見ます。そして目次から本文に書いてある内容を予測します。目次をクイズの問題のようにして、答えるのも良いです。ここで「知っている事」と「知らない事」の割合が同じくらいになっている本か確認しましょう。

1回目・太字を追う

1回目は1ページ1秒で見ていきます。ここでは文字を読める必要はありません。むしろ読むとスピードとリズムが失われるのでオススメしません。なのでタイトルと太字部分の黒い塊を認識するような感覚でどんどんめくっていきます。

2回目・3秒読み

2回目に入る前に目次をもう一度見ましょう。1回目は一瞬しか文字が見えませんが何か頭に残るワードがあると思います。なので「この章でこんな単語があったな」「なんの事だろう」と考えておきます。

そうしたら2回目は1ページ3~10秒くらいで次のページに移りましょう。慣れてくるとこの辺りで黒字の周りも少し見えてきます。書き手になった事のある人だとわかると思いますが、どこからどこまでを太字にするかかなり悩みます。大事な事だけれどこれを太字にすると太字が増えすぎてしまう、ここはやめよう、と考えます。つまり太字と同じくらい太字の前後は大事な事が書かれてたりします

3回目・30秒読み

ここまでは数秒で太字だけを見ていましたが、ここでは1ページ30秒を目安に読んでいきます。この時にあまりにも興味が無い章とかは飛ばして大丈夫です。30秒が目安なのでそれより早くてもいいです。

4回目・数個の章をよむ

4回目に入る前も目次を見てこれまでと同じ事をします。4回目は1ページ30~45秒で次のページに行きましょう。そして30秒じゃ読みきれないけどもっと知りたい、ってページの端を折ります。この辺りから熟読に入ってきますが、ここで気を付ける事があります。1つ目は具体例は飛ばしても良い、という事。2つ目は興味が向かなければ数秒でめくってしまう事、です。4回目のポイントは本の1/10から1/5を折って行くことです。多すぎず少なすぎず知識をゲーム感覚で厳選していきます。

5回目・熟読

5回目の前も目次を見ておきましょう。そして5回目は4回目でドッグイヤーにした所だけを読みます。ここまで来て初めてノートとペンを取り出してください。5回目より前でノートとペンを持ち出すのは僕のしている速読ではスピードも理解力も落ちます。

 

まとめ

合計5回読む事で興味のある知識を効率よく理解する事が出来ます。1~3回目まではとにかくテンポを守り、知識欲を上げ、読み込む部分を決めていきます。そこから4・5回目で記憶する為の読み方に変えていきます。初めての方でも知っている分野の本なら2.5時間で1冊読めるといいペースだと思います。

 

本の買い方

最後に本の買い方の話をします。ぶっちゃけ、1日数冊読んでる人間からすると良い本は5冊に1冊位です。名著の様な本となると20冊に1冊あるかないかくらいですね。なので読み捨てる感覚も必要です。せっかく買ったから完璧に理解しようというのが普通なのですが、ぶっちゃけ時間のムダです。しかし、あまり本を買うのにお金をかけられないという方もいると思います。なので、このエントリの「読む速度は読書前に決まる」の内容を本屋でもう少し軽い気持ちで試して下さい。

おわりに

どうでしたか?ここまで読んだ方ならこの項目が大事な事も分かっているかと思います。繰り返しになりますが、僕のする速読は情報の厳選・抽出、理解スピードを最速にする方法です。本を読む事が重要ではなく、理解・活かす事が目的です。その為には読み始める前の準備で理解スピードが決まるといっても過言ではありません。

この記事を読んだあなたなら文章の正しい読み方をしれたでしょう。

今から実践するのも、そもそも実践しないのもあなたの自由です。

スタンフォード式 不安を活かし「有能」になるための3つの戦略

今回はスタンフォード大学のケリー・マクゴニガル先生の提唱する不安を味方につけ、成果を上げるパワーに変えるための3つの戦略を解説していきます。

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はじめに

自信がなく不安を感じやすい方がいます。そしてその人達の多くは「不安」を感じる事は悪い事だと認識しています。もちろん不安によっていつも通りのパフォーマンスが出来なかったりするでしょう。しかし今回は不安を味方に付け、成果を生み出すパワーとする3つの戦略を解説します。(参考文献は記事の最後にあります。)

不安感はチャンスと捉え、受け入れる

これが1つ目の戦略です。不安を感じる人の多くは「このプレゼンでミスしたらどうしよう..」と考え不安を感じます。そして非難や失敗を恐れ無難に逃げがちです。

しかしある研究によると、「イライラしたり自信がなかったりする事は普通の事で、成功の助けになるものだ。」と受け入れた時に、周りの人がその人の事を自信に満ちて有能だ」と判断する事がわかっています。日本独特の言葉で言うと「腹を括る」と言った所です。わざと「緊張しています!」と言うとミスした時の保険を掛けているように見えてしまうので言葉にする必要はありません。ただ受け入れ、伝えたいメッセージや仕事にもう一度目を向け直しましょう。

「なぜ?」と自問する時間を作る

この戦略の提唱者ケリー・マクゴニガルさんは

自信を持つことに慣れていない人が「ほかの人を感動させる」「説得するにはどうしたらいいのだろう」と考える事はエネルギーの無駄です。さらに言えば好印象を得る妨げにすらなる。

と言っています。それもそのはずで、自信があるように見せる(本当は自信がない)と周囲から「不誠実」「無関心」と言った評価をされやすい事が研究で分かっています。

そこでこの戦略を取ることをおすすめするのです。「なぜこの会議は大事なの?」。「なぜこの話し合いは大切なの?」。さらに言えば「なぜこの不安を感じるの?」と考える時間を数分でいいから取りましょう。そこで見えてくるのはあなたの熱意です。好印象に直結するのは熱意だという事も研究で分かってきました。見掛け倒しの熱意はダメです。不安感に襲われた時こそ「熱意」を思い出す時間を取りましょう。

心を開き、周囲の発言に気を使う

これを見ると前回までの七つの習慣に出てきた事に科学的根拠が着いたように感じます(第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される)。それはさておき本題に入ります。

人間は「気配り」と「受け答え」からその人の「自信」を見積もる事が分かっています。そして不安でどうしようもない人はアイコンタクトを避ける台本を読むような早口、になる傾向が分かっています。2つの研究から、不安をそのままにしておくと出やすい傾向によって「自信が無い」とまで判断されてしまうのです。自分の考えや製品に自信があるのに、不安の扱いを間違えると製品にまで不信感を与えてしまうのです。

提唱者が「一目瞭然だが、それでも指摘するに値する。」とした言葉がこちらです。

周囲に気を配れば配るほど、その人たちが何を信じ、何を欲しているかをよく知れる。それを知ればより"効果的に"対応できるようになる。つまり、薄っぺらな「自信」を使ってメッセージや自分を売り込むよりも、能力や信用度についてさらに「良い印象を」作り出せる。

 

おわりに

僕自身とても不安を感じるタイプでした。なにかする度に誰かにバカにされるのでは、と考えていました。しかし、それで行動を止めること自体が問題だと気付きました。ある実験で、ナンパで1番失敗した人に賞金を上げる、というものがあります。すると1番ナンパに失敗した人はナンパの成功率も1位だったのです。不安を感じて止めてしまうから成功を掴めていないとしたらもったいないですね。3つのうちできる所から初めて見ると何かが変わるかも知れませんね。

参考文献

 

The Upside of Stress: Why Stress Is Good for You, and How to Get Good at It

 

スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール

成功には法則があった~7つの習慣~

前回までで第5の習慣まで解説しました。今回は最終回です。第6の習慣と第7の習慣を解説。

今回解説する習慣

第6の習慣・シナジーを生み出す

第7の習慣・刃を研ぐ

 

 

はじめに

今回は最終回として最後の習慣を解説します。時間が無いからこそ、時間をかけるべき事があるはずです。それがなんなのかこれで分かります。

 

第6の習慣

第6の習慣は、シナジーを生み出す。直訳すると相乗効果となりますが、どんな事が起きればシナジーは生まれた事になるのか見ていきます。

シナジーとは

シナジーは先ほど紹介したように「相乗効果」を意味します。私達は普段社会通念の窓から物事を見ています。当たり前に学校に行き、進学し、就職し...と。これはそういう脚本があり、脚本通りに人生が進んでいるだけです。シナジーが起きると、脚本にない事や想定外の事が起こります。しかし、元々の脚本からズレたことで今までよりもさらに良い結果が得られる、を目指すというのがシナジーを生み出すということになります。

カオスの生み出すシナジー

ここではシナジーのいい具体例と悪い具体例を紹介します。

教室でのシナジー

筆者は大学の講義を行っています。もちろん授業のプラン(脚本)もあります。この講義では一人一人が実体験を語っていくものでした。しかしある1人の生徒の実体験を語るタイミングから全く違うプランの授業になってしまいました。しかし皆が1人の話に共感をし、終わると良い空気に包まれました。そして筆者はこの体験を皆で本に纏めようとしたのです。元々そんな案はなく、脚本にもない結末でした。しかしそうする事によりクラスはより良い雰囲気で授業を行えたのです。

これが教室でのシナジー。結末としてクラス全員で「本を書く」という今までにない案を生み出し、さらに良い効果を発揮したのです。

動物学校

動物達が通う学校があります。授業は水泳、かけっこ、木登り、飛行の4種類。カエルは泳ぎが得意でしたがかけっこが苦手でした。そこで悪い所を治すために毎日かけっこの練習をさせられます。すると水かきが傷付き、得意だった泳ぎまで苦手になってしまいます。うさぎさんはかけっこが得意です。しかし手を使うのが得意じゃないので木登りが苦手でした。うさぎさんも毎日補習で木登りをしました。するとある時手が滑ってしまい木から落ちてしまい足が折れてしまいます。もう走る事はできません。

これが悪いシナジー。悪い所を直そうと頑張りすぎるといい所まで死んでしまうという事です。シナジーはプラス方向だけでなくマイナス方向にも働いてしまうのです。

 

第7の習慣

木こりのはなし

あなたは森の中にいます。すると1人の木こりに会いました。木こりは一日中気を切り倒し、眠る時間までも削って働きました。そこであなたはこう言います「刃を研がないのですか?」と。ここで木こりは「そんな時間はない。その時間を使って木を倒す。」と言います。

しかし現実的に考えれば、刃を研ぐための時間を作ればその日、それから先暫くは木を切り倒すスピードは上がるはずです。第7の習慣は正に「刃を研ぐ」事に注目しています。日々の仕事を良くする為に休みを取ったり、旅行に行ったり、運動をしなければならない、そういう事です。

4つの内面の成功

ここで筆者は刃を研ぐ事の具体的な要素として4つの内面的成功を唱えています。

肉体的側面

持久力をつけ、柔軟性を持ち、筋肉を付けることが肉体的側面の成功に繋がります。1日2回の運動を週7回続けるとミトコンドリアが増えて疲れにくくなるという研究もあります。肉体の強度を上げることも大切ですが、体を休める事も大切にしましょう。

精神的側面

精神的側面を成功させるには自然に触れ、瞑想を行う事が必要。マルティン・ルター今日はやるべき事がおおいから祈る時間を増やそうと言ったそうです。心を落ち着かせ内面を見つめ直し、精神的に成熟しましょう。

知的側面

脳は新しい事を学んだり体験すると、学習に適した形に変わると言われています。ですから、別の専門分野を学んだり、1日1時間は小説を読む事や映画を見る、瞑想をする時間に当てましょう。

社会情緒的側面

この側面を成功させるのは第4・5・6の習慣を徹底する事です。他者へ見返りを求めず与える人、ギバーになる事が大切です。

 

おわりに

ここまで読んで下さりありがとうございました。7つの習慣では具体的な交渉術や説得術、心理テクニックなどは紹介されていません。しかし私は持っている知識を活かしたい、共有したいというモチベーションを再確認しました。時間に追われるだけの生活に幸福度と充実度を足して行きましょう。

 

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

 

 

 

rioblog.hatenablog.jp

 

 

成功には法則がある~7つの習慣~

前回は第3の習慣までご紹介しました。前後半と最終回に分けるつもりだったのですが、内容があまりにも濃いため、中編で第4・5の習慣、最終編で第6・7の習慣を解説します。

 

今回解説する習慣

第4の習慣・Win-Winを考える

第5の習慣・まず理解に徹し、理解される

個人的に第5の習慣はかなり大切だと思います。

 

 

第4の習慣

第4の習慣はWin-Winを考えるです。相手にとってもメリット(Win)があり、自分にとってもメリット(Win)がある状態の事です。この後ほかのパターンも解説しますが、殆どの場合に当てはめられる唯一のパターンがありますのでぜひ最後までご覧下さい。

 

選ぶべきWin-Win

Win-Winには、双方の勝利(Win-Win)、片方の勝利(Loose-Win、Win-Loose)、双方敗北(Loose-Loose)、片方の勝利(Win)がある。

では私達はどのパターンを選べば良い人生になるだろうか。それはWin-Win or No Dealだ。No Dealは取引しないの意味。つまり、「お互いがWiennerになれないならば取り引きする事を止めよう(No Deal)」という考え。著者の言葉を借りると、

合意しない事に、合意する。

どちらかが負けを選び、後にトラブルに発展するより、それぞれの違いを認めた上で、「取り引きしない」事を選びましょう。

成功するマインド

成功するに必要なマインドは豊かさマインドだ。このマインドが大事な理由は、Win-Winを選択するときに必要だから。ケーキが1つしかないときに誰かが独り占めするのではなく、均等に取り分けようと考えられるかが重要。相手も満足し、自分も満足する、そういう手段を探り、取り入れる。

第5の習慣

第5の習慣は、理解に徹し、そして理解される。最近は積極的傾聴など、テクニックに気を取られる人が多い。この後解説する内容はそれとは全く違うので見てほしい。

4つの聞く姿勢

著者は私たちの聞く姿勢を4つのレベルで分けられると言っている。最低レベルは「無視」、相手の話を聞いていない。次は「聞くふり」をする事。相槌だけして内容には耳を向けていない状態。3番目は「選択的に聞く」態度。幼児のとりとめない話を大人はこんなふうに聞いているだろう。4番目が「注意して聞く」。神経を集中し、相手の話す事に注意を払う。大体はここが最高レベルだが実はその上がある。それが共感による傾聴

共感による傾聴

共感による傾聴は、まず相手を理解しようと聴く事が重要。積極的傾聴では相手の話に自分がなんて切り返そうかと、自分のことばかりを考えている。これでは相手は心を開いてはくれない。相手の言葉から、相手の感情を読み取る事が大切なのだ。人間は理解されたり共感された時に最も幸福を感じる。相手に心を開いてほしいからとこちらの熱意ばかりを伝えても意味がない。まずは相手の感情や熱意を感じ取る事が大切。

そして理解される

ここまで相手を理解することに焦点を当てた。しかしこの習慣の最後は理解される事だ。第4の習慣でのWin-Winを実行する為には、自分に取ってのWinは何なのかも理解してもらう必要がある。第5の習慣ではその為にまず相手を理解せよという内容。

相手の物事の見方や関心事を理解し、その理解に合わせて自分の考えを目に見えるように表現しよう。自分の事を理解してくれる人のお願いなら聞けるという経験は誰にでもある。分かっていても出来ないことを今日から始めよう。

まとめ

今回は2つ習慣を解説しました。ここまで解説してきて、実際にこの本を読んでいて感じたことがあります。それは第1・2・3の習慣が無くては実践出来ないという事です。つまり全ての習慣は繋がりあっているのです。特に主体的である事は家の土台部分だと今でも感じます。後半の習慣も解説しますが、それらは前半の習慣があってこそだと頭に起きつつ読んでみると理解の仕方が変わると思います。

成功には法則がある~7つの習慣~

 お久しぶりです。しばらく海外に居たため更新できませんでした。 

今回は大分古い書籍になりますが、「7つの習慣 人格主義の回復」に登場する習慣を解説します。長くなるので3つずつ前後半、最後に第7の習慣として三部構成にします。

 

先に紹介する3つの習慣をご紹介。

  1. 主体的である
  2. 終わりを描くことから始める
  3. 最優先事項を優先する

です。それでは1つずつ解説していきます。

 

 

第1の習慣

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第1の習慣は「主体的である」。ここで言う主体的とはなんでしょうか?著者は起こった出来事に対し、どう感じるかを自分で選択することだ、と言っています。つまりネガティブなことが起きた時に気持ちまでネガティブになるのは出来事の影響をただ受けただけであり、その感情を自分で選べていません。ネガティブな事からポジティブな一面を見出したり、ポジティブへと繋げる感じ方をする事が重要だという事です。

「持つ」と「ある」

書籍の第1の習慣の中のひとつの目次から解説。先ほどの解説のように、出来事に対してそのまま感情が揺れるのは良くないと話しました。では具体的にどういう概念なのかという事を解説します。

「もっと部下思いの上司を持てたら」

「もっと素直な子どもを持っていたら」

この2つは主体的ではなく、物事をそのまま感情に反映される「反応的」と言われる状態です。それに対し、

「私はもっと忍耐強くある

「私はもっと賢くある

この2つは出来事から自分が「こうしよう!」と感情や決意を選べている状態。まさに主体的であるという事です。

主体的である事は他社や社会通念ばかりに縛られず、自分の責任で自分の感情や行動を決める為に重要です。ほかの誰でもなく、自分自身が感じ方を選べるのです。

 

第2の習慣

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第2の習慣は「終わりを思い描くことから始める」です。これは正に文章のままなのですが、詳しく解説。

終わりを思い描くとは?

この習慣は様々なビジネスシーンや衣食住、子供の教育などでも使えるし、最も基本的な「人生の最後」を思い描きながら一日をスタートするという事でもある。

私達は目標や計画を立てる。ここで目標地点を大きな家の屋根だとしよう。そこに登るには計画とイコールにハシゴを使うとする。「現在」に注目すると「どうやってハシゴを登るか」「いかにはやく登るか」ばかりを考えてしまう。しかし「終わり」に注目すると「なんの為に屋根の上に登るのか」「登りつめたら何があるのか」を考えることになる。

つまり、いくらはやく登れても着いたところが違う家の屋根では意味が無い、という事だ。

リーダーシップ

リーダーシップとは、ハシゴを掛ける先がこの家の屋根で正しいのか?という事を考える頭脳の事である。つまり「終わりを思い描くことから始める」と同じ意味だ。ここで話しているのは「どう登るか」リーダーの役目ではないという事。私達は日々、行動の全てで、「これを達成した時、何を得られる?」というリーダーシップを発揮しなければならない。そしてそれは自分の人生でも発揮する必要がある。

 

第3の習慣

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第3の習慣は「最優先事項を優先する」。

普段私達が行動する時、それらは4つの領域に分類することができる。これをしるとこの習慣の意味が理解出来る。

第1領域・緊急であり重要なこと

第2領域・緊急ではないが重要なこと

第3領域・重要ではないが緊急なこと

第4領域・重要でもなく緊急でもないこと

 

この4つを見た時、明らかに必要ではないもしくは多く時間を取ってはいけない事がある。第4領域だ。この領域ははっきりいって意味の無い娯楽や雑用、電話対応やメールチェックだ。

では、どの領域を増やせば我々の人生は「成功」するのだろうか?

第1領域が多い場合

我々は一般的にこの領域を「危機的」「問題」

だと考える。多くの人はこの領域に追われている。これらは解決してはまた新たに押し寄せてくる。それらに時間を取られれば疲弊し、逃げ込みたくなる。この領域に時間を取られる人の多くは、第4領域に逃げがちだ。なぜなら緊急でも重要ではないが「何かをしている」感覚だけは得られるからだ。

第3・4領域が多い場合

この領域は扱いが難しい。なぜなら緊急ではある為、これを重要な事だと錯覚してしまいがちだからだ。さらに言えばそもそも第4領域の時間が増えれば無責任で信頼度が無い人間だと判断される。

成功する人が重要視する領域

ここまで来れば分かる事だが、成功している、効果的な人生を送るひとは「第2領域を優先する」。長期目標を立てる時間を作る、健康的な体作りをする、人間関係を育む、などがこの領域に当てはまる。これらは誰でも重要だと頭では分かっている。しかし行動に移せないのは何故だろうか?答えは簡単で、緊急ではないからである。この領域は緊急では無いだけに良くも悪くも成果が見えにくい。だから他人からの評価を気にすると仕事をしていないと思われると考えてしまう。実はその逆で、この領域に時間を使うからこそ最短最速ルートで成功・成果、素晴らしい人生を得られるのだ。

優先すべき事がわかる2つの質問

次の2つの質問は是非じっくりと時間を使い一人で考えてみて欲しい。

質問1「現在していないが、常日頃行えば私生活にポジティブな結果をもたらす事を1つ挙げるとしたら?」

質問2「自分の仕事や専門分野でポジティブな結果をもたらす事を1つ挙げるとしたら?」

 

1つ目の質問は家庭や自分の人生、2つ目の質問は仕事などの分野に分けられている。今から私達が見直し行動すべきなのは質問の解答そのものだ。

 

まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございます。今回紹介した3つの習慣は、私的成功と呼ばれる分野で、主に「人格」を育て上げる部分です。他者に認められ、必要とされるにはまず私的成功を達成している事が必要です。日々全ての習慣を意識するのは難しいですが、何かにイラッと来た時なんかは第1の習慣を思い出してみてはいかがでしょうか?イラッとするのには理由があるはずです。そしてそれを相手と自分で共有し、解決する機会だと思えたらあなたは主体的であるという習慣を身につけられています。

 

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参考文献

 

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

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