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音大生が日々の生活を科学的な視点で眺めるブログ

睡眠の科学 カフェイン摂取の取説はこちら 

皆さんこんにちは、管理人のRioです

今回からは睡眠に関する科学についてやっていきます。今回はコーヒーなどに含まれるカフェインの使い方を解説します。
睡眠の科学は初回記事を読んでからだといいかと思います

 

はじめに

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カフェインの取説ということでやっていきますが、皆さんはコーヒーをよく飲みますか?疲れた時や眠い時に飲むコーヒーはじめエナジードリンクなどのカフェイン入り飲料は正しい使い方と知識がないとかなり睡眠に悪影響なのでぜひ見ていってください。

 

カフェインをとるとなぜ疲れが取れるのか

前回解説した異化作用を覚えていますか?この異化作用にはアデノシンという物質が溜まることも含まれています。本来僕らの脳は疲れないようにできているのですが、アデノシンが溜まると疲れたと錯覚してしまいます。アデノシンの溜まり方のイメージは、脳にアデノシンと同じ形の受け皿があり、そこにカポッとはまっていく感じです。

これが繰り返されて私たちは疲れたと感じるわけです。しかしこのアデノシンとカフェインは構造が非常に似ています。その為、カフェインを取ると本来アデノシンが入るところにカフェインがはまっていくのです。これでアデノシンが溜まりにくくなり、疲れを感じにくくなるのです。

昼寝+コーヒーで午後を乗り切る

昼寝とコーヒーを組み合わせることで両方の効果をさらに上げることができます。それがコーヒーナップというテクニックです。昼寝は夜の睡眠の1時間分くらいに効果があるといわれています。それは午前にたまったアデノシンを減らす効果があるからです。そこでカップ半分くらいのコーヒーを2分以内に飲み干しましょう。こうすることで昼寝の間にアデノシンが減少し、カフェインとアデノシン受容体の親和性が働き、すっきり目覚めて午後の疲れやすさを解消してくれます。

ただし、昼寝は15分から20分以内にしてください。そうしないと熟睡してしまい起きるときの寝たりなさと夜の寝つきにくさが増えます。この15~20分はカフェインが効いてくる時間でもあるのでお勧めです。

 

カフェインの門限は午後2時まで

そもそも疲労回復目的でカフェインを取る事をお勧めしません。理由はカフェインの分解は個人差がるからです。カフェインは約6~8時間で半減期に達します半減期は取り込んだ量の半分になる状態です。つまり、半分は夜まで残っているのです。カフェインは日中の活動を促すコルチゾール分泌を手助けしています。つまり夜まで残っていると睡眠に必要なメラトニンが正しく分泌されなくなってしまうのです。

なので遅くても2時以降にはカフェインを取ることをやめましょう。

それでもカフェインを取るメリットってあるの?

疲れにくくさせる以外にもカフェイン自体のはメリットがいくつかあります。

  • 筋力トレーニングの効果向上
  • 肝機能向上
  • 午前に摂取するのであれば活動力の源であるコルチゾール分泌の促進。
  • 副腎アドレナリン分泌促進

 

まとめ

つまりカフェインは朝か昼前までに取りましょうということです。メリットもありますが使い方を間違えれば依存になることもあります。結局、その日の夜カフェイン取りまくって頑張っても、前回解説した通り、次の日の悪影響がでかすぎるので全く意味ないどころか逆効果ですね。門限を守るも守らないは自由ですので、皆さんの生活がよりよくなることを願っています。

参考

Sleep Smarter: 21 Essential Strategies to Sleep Your Way to a Better Body, Better Health, and Bigger Success