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人気のハーブどこまで効果あるの?が判明

皆さんこんにちは、管理人のRioです

 

 

今回はハーブティーなんかで使うハーブってどんな効果があるの?ってことについて論文をもとに解説していこうと思います。

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(原文が気になる方は下の【参考文献】に論文PDFがあるので見てみて下さい。論文の中では読みやすい方ですが、読みにくいです。)

 

DHC セントジョーンズワート 30日分

DHC セントジョーンズワート 30日分

 

 

 

 

 

St.John's Wort(通称SJT)について

今回の論文ではSJTってどこまで効果あるの?そもそも効果あるの?ってことがまとめられています。最も信頼性の高いメタ分析も出てきていますの出かなり精度の高い内容になります。

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SJTはヨーロッパ原産でアジアや北アフリカに生息するハーブです。日本でいうところの「オトギリソウ(弟切草)」になります。

効果

2000年近く使われてきたのですが、ハーブティーだと通風、関節痛、生理痛に効くとされていました。オリーブ漬けにしたものは火傷など外傷に広く使われています。今までの常識の中では中枢神経症に効くとされていて、抗うつ剤として軽度のうつ病に効果があるとされています。これに関してはCommission E(ドイツ薬物評価委員会)が認めているので間違いないでしょう。

米国でのSJW売り上げは2位なのでかなり人気もあり、ハーブサプリの老舗的ポジション。ただ、後述しますが副作用やほかの医薬品等との相互作用の問題もありまして、米国ハーブ協会ではクラスd2という特定の使用制限があるようです。

 

SJWの有効物質

ヒペルフォリン

ヒペルフォリンは今までも抗うつ作用があるとされていて、今回も結果変わらずでした。この物質は100%化学合成がまだ確立されていないのでSJWはじめ自然由来のハーブ特有といったところです。SJW抽出物ではこのヒペルフォリンが主要な抗うつ作用があるとのこと。

ヒぺリシン

これは赤黒い斑点の色素に含まれる物質。強力な抗レトロウイルス作用や、HIVウイルスを抑える効果もあるようです。さらにドーパミンD₃、D₄との親和性、つまりくっついて増やす作用が観測。ほかの実験ではヒぺリシン自体は抗うつ作用がないんじゃない?って研究報告もあります。

 

SJWの有効性について・結果

SJWの有効性は29の無作為比較試験によるメタ分析から、有効だと検証された。

今まで使われてきただけあって、その信頼性がさらに確立されたって感じですね。結果はいわゆる思い込みであるプラセボ効果の2倍の効果があった。しかもここが結構ポイントで副作用がほかの抗うつ剤よりも少ないことも実証されたわけです。この結果は研究の中でも最も信頼性が高い手法で得られていますので、安心です。

注意点

ある研究からは効果がないとかむしろうつ傾向が強まったって研究もあるのですが、SJWの保存方法が悪かった可能性のほうが指摘されて終わったようです。二つの有効物質について紹介しましたが、酸化すると効果が減ったり、なくなることがあるようなので注意。日本で売られているSJW抽出物をふくんだサプリでは、物質が含まれていなかったり減少していることもあるようです。論文執筆者も、ラテンアメリカ産はやめておけっていいっていますね(笑)。

 

まとめ

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噛み砕くと、SJW(オトギリソウ)は抗うつやリラックスに効果あるよ!ってことです。軽~中うつに対して有効とのことなので、メンタル的に疲れたりやる気がないときにサプリもしくはハーブティーとして飲んでみるといいかもしれませんね。日本では非医薬品として分類され食品として扱われているので比較的入手しやすいかと思います。

 

それではまた次回。ばいばーい

 

余談→最近始めたばっかりなので文字数増やすために色々書いていますが、今後は新学期のストレスやメンタルの変化に耐える方法やそもそもメンタル強化の方法とか、五月病対策とか、夏に向けての体づくりについて書いて行こうと思います。よろしくお願いします。

参考文献↓

https://tokaigakuin-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=1905&item_no=1&attribute_id=21&file_no=1